ヒューマンエージェントインタラクション(HAI)シンポジウム、プログラム委員長の大澤です。今回、例年を上回る多数のご投稿をいただきましたに も関わらず、新型コロナウイルスに伴うCOVID-19の災禍のため、シンポジウムの現地開催が中止となってしまいました。シンポジウムの語源は「共に飲 む」ということらしいですが、HAIシンポジウムはHAI研究を行う研究者たちが、お互いに顔を合わせ、議論するシンポジウムとしてこれまでの13年間、 機能してきました。しかし、本年のHAIシンポジウム2020は残念ながら、そうした語り合いの場としては機能しなくなってしまいました。そのため、現地 開催自体は中止としました。
現地の開催はありませんが、HAIシンポジウムは、シンポジウムの口頭・ポスター共に論文PDFは公開されますし、公的に「発表した」ことについて
は、例年と変わりありません。
一方で、本年度、シンポジウムにおける実質的な研究の議論の機会が失われてしまったこと、この時期に研究を公開し、宣伝し、お互いに揉む場が失われてし
まったことは、プログラム委員長として問題であると考えています。
そのため、シンポジウム公式ではありませんが、有志の活動として、会期と同じ3/6(金)に、Zoomによる発表会「HAIシンポジウムアドバンス ドオンライン」を以下の通り行うこととしました。
この発表会は、HAIシンポジウム公式のイベントではありません。自分の研究を純粋に宣伝する場(オンライン上にあるPDF等に誘導する場)、とい
う位置づけに
なります。したがって、発表義務はありませんし、その点が後々、不利になることもありません(様々な事情から、発表されない方もいらっしゃいます)。
シンポジウムでは、Zoom上で発表者やオーガナイザー同士が会話をすることができます。また、その配信自体がYouTube
Liveとして公開されます。Zoom
では顔出し、音声のみが選べますし、スライドも使用できます。発表形式については、特に指定はありません。ポスター等の準備の必要もありませんし、場合に
よってはスライドを使用せずとも、構いませ
ん。その代わり、我々も通信の保証をすることができません。
上記条件を事前にお伝えし、発表を望む有志の方を募り、口頭発表を20分(討論セッションは30分)、ポスター発表を4分弱(ライトニングトーク、 簡単な研 究紹介)として、以下のスケジュールを組み直しました。また、合わせて新学術領域「認知的インタラクションデザイン学」の総括セッションを、同じプラット フォームで配信することとしました。
対面で議論するシンポジウムはなくなりましたが、それに負けない貢献を生みたいと思っています。
開 始時間 | プレゼン時間 | 発表形式 | 論文タイトル | 著者 | 所属 |
8:00 | 1:00 | 通信準備・テスト | |||
9:00 | 0:10 | HAI-SAO開催挨拶 | |||
9:10 | 0:10 | スポンサーセッション(ゼロアイデア) | |||
9:20 | 0:20 | 口頭 |
エージェントを介した車車 間通信 によるドライバーコミュニケー ションの受容性評価 | 萩谷 俊幸*1,那和 一成*1 | *1 トヨタ自動車株式会社 |
9:40 | 0:20 | 口頭 |
対ロボット不安特性による 不気味 の谷の出現傾向の分析 | 池田 和 広*1, 神田智子*1 | *1 大阪工業大学情報科学部 |
10:00 | 0:20 | 口頭 | Perceived empathy relates to the evaluation of counseling by both a human and an artificial intelligence agent | 謝 至中*1,日永田 智絵*1,河合 祐司*1,浅田 稔*1 | *1 大阪大学 |
10:20 | 0:20 | 休憩 | |||
10:40 | 0:20 | 口頭 | 生理現象としての心拍と行 動の組 み合わせによるエージェントの内的欲求表出モデルの検討 | 吉田 直 人*1,上野 楓*2,間瀬 健二*3, 米澤 朋子*2 | *1 名古屋大学未来社会創造機構,*2 関西大学総合情報学部 ,*3 名古屋大学 大学院情報学研究科 |
11:00 | 0:20 | 口頭 | 強化学習を通したクリー チャによ る協調行動の自動獲得 | 高田 亮介*1,竹内 勇剛*1 | *1 静岡大学 |
11:20 | 0:20 | 口頭 | ロボットに対する認識と受 容感と の関連 | 野村 竜 也*1, 田中 基晴*1 | *1 龍谷大学 |
11:40 | 0:10 | 休憩 | |||
11:50 | 0:04 | ライトニングトーク |
対人インタラクションで の飽きと 学習の関係-協力ゲーム花火を題材とした行動分析- | 板 倉菜々香*1、與野木龍*1、 米田凌*1、大本義正*1、森田純哉*1 | *1 静岡大学 |
11:54 | 0:04 | ライトニングトーク | 欺瞞的対話における判断 に関する ゲーム理論に基づく分析について | 山下 雅 弘*1,明神 聖子*1,馬場口 登*1 | *1 大阪大学 |
11:58 | 0:04 | ライトニングトーク | 教示者と身体性が異なる 学習者集 団の模倣学習を通じた役割分担 | 弓場 亮 介*1,堀井 隆斗*2,長井 隆行*2 | *1 電気通信大学,*2 大阪大学 |
12:02 | 0:04 | ライトニングトーク | 擬人化ゴミ箱の感情表現 が引き起 こす注意と共感の違いに関する検討 | 色田 悠 人*1,大澤 博隆*1 | *1 筑波大学 |
12:06 | 0:04 | ライトニングトーク | 歩行者に対する集団エー ジェント の同調行動による注意誘導手法の提案 | 吉田 直 人*1,王 聰*2,梅田 和希*2, 間瀬 健二*3,米澤 朋子*2 | *1 名古屋大学未来社会創造機構,*2 関西大学総合情報学部 ,*3 名古屋大学 大学院情報学研究科 |
12:10 | 1:00 | 昼休み | |||
13:10 | 0:30 | 討論 |
HAI研究の体系化に向 けたフ レームワークの提案 | 坂本孝丈*1,竹内勇剛*1 | *1 静岡大学 |
13:40 | 0:30 | 討論 |
エージェントに対する共 感的行動 の生起要因-身体性と被排斥経験の効果に関する検討- | 神尾 優 奈*1,森田純哉*1 | *1 静岡大学 |
14:10 | 0:20 | 口頭 |
SFの分析を用いた未来の エー ジェント像の検討 | 大澤博隆*1*2,長谷敏司*2,宮本道人*1,西條玲奈*3,福地健太郎*4,三宅陽一郎*5 | *1 筑波大学,*2 日本SF作 家クラブ,*3 京都大学,*4 明治大学,*5 日本デジタルゲーム学会 |
14:30 | 0:10 | 休憩 | |||
14:40 | 0:20 | 口頭 |
音声対話エージェントの社 会的存 在感向上のための感情表現の音楽的強調 | 髙橋 と もみ*1,田中 一晶*1,小林賢一郎*2,岡 夏 樹*1 | *1 京都工芸繊維大学 *2 TIS株式会社 |
15:00 | 0:20 | 口頭 |
権利と責任を有するAIは 社会に 受け入れられるか | 岡 夏 樹*1、畑中 佑介*1、田中 一晶*1 | *1 京都工芸繊維大学 |
15:20 | 0:20 | 口頭 |
人はロボットの選好を読め るか | 吉川聡一郎*1,小嶋秀樹*2,池田尊司*3,熊崎博一*4,寺田和憲*1 | *1 岐阜大学,*2 東北大学,*3 金沢大学,*4 国立精神・神経医療研究センター |
15:40 |
0:20 |
口頭 |
ゼロ和ゲー ムにおける嘘の頻度と競合状況が与える影響 | 安井健太 *1,寺田和憲*1,山田誠二*2,Jonathan Gratch*3 | *1 岐阜大学,*2 国立情報学研究所,*3 University of Southern California |
16:00 | 0:10 | 休憩 | |||
16:10 | 0:04 | ライトニングトーク | 行動の読み合いをモデル 化するた めのカードゲームの開発 | 細川 敦 司*1、森田 純哉*1 | *1 静岡大学 |
16:14 | 0:04 | ライトニングトーク | ユマニチュードエージェ ントシス テムにおける視覚・音声提示と連携する触覚提示の提案 | マンキン*1,米澤朋子*2 | *1関西大学大学院総合情報学研究科,*2関西大学総合情報学部 |
16:18 | 0:04 | ライトニングトーク | 接触的存在感を用いた高 齢者睡眠 支援システムの検討 | 張 雅沢*1,万 キン*1,米澤 朋子*2 | *1関西大学大学院総合情報学研究科,*2関西大学総合情報学部 |
16:22 | 0:04 | ライトニングトーク | Memory-based Web Advertising to Distract Rumination | Thanakit Pitakchokchai*1,Junya Morita*1,Yusuke Yamamoto*1,Hiroyasu Yuhashi*1,Teppei Koguchi*1 | *1 Graduate School of Integrated Science and Technology |
16:26 | 0:04 | ライトニングトーク | モデルベース回想法にお ける心拍 変動分析 | 板橋和希*1,森田純哉*1,平山高嗣*2,間瀬健二*2,山田和範*3 | *1 静岡大学,*2 名古屋大学,*3 パナソニック株式会社 |
16:30 | 0:04 | ライトニングトーク | え?そっちなの?人と並 んで歩く ロボット〈Walking-Bones〉との視線を介したインタラクションについて | 平井一誠*1,長谷川孔明*1,大島直樹*2,岡田美智男*1 | *1 豊橋技術科学大学 情報・知能工学系,*2 豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所 |
16:34 | 0:04 | ライトニングトーク | みんなで聞くよ! 〈NAMIDA0 Home〉による共感的なコミュニケーションの構築 | 近藤祐太*1,伏木ももこ*1,大島直樹*2,岡田美智男*1 | *1 豊橋技術科学大学 情報・知能工学系,*2 豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所 |
16:38 | 0:20 | スポンサーセッション (SiB) | |||
17:00 | 0:20 | 休憩 | |||
17:20 | 1:00 | 新学術領域「認知的イン タラク ションデザイン」総括セッション |