発表番号G-28
発表タイトル 意図を読むAIの実現に向けて: 対話型生成AIと他者モデルの統合を例に
筆者氏名・所属 飯田 愛結 (日本大学)
阿部 将樹 (日本大学)
奥岡 耕平 (日本大学)
福田 聡子 (日本大学)
大森 隆司 (日本大学)
中島 亮一 (京都大学)
大澤 正彦 (日本大学)
アブストラクト 近年,対話型生成AIの発展が目覚ましく,人間と遜色のないパフォーマンスを発揮する場面も多い.しかし,人間が比較的容易に行っている``言外の意味を踏まえた対話コミュニケーション''の精度が高いとは言い難い.本研究では,対話型生成AIを自己/他者モデルと統合することで,この問題の解決を試みる. 具体的には,信念・願望・意図から構成される自己/他者モデルをもった対話アーキテクチャを2つの方法で対話型生成AIと統合し,その性能を評価した. 統合方法の1つは,他者モデルのモジュールを対話型生成AIで置き換えるLEC(LLM Embedded in Cognitive Architecture)であり, もう1つは,対話型生成AIに他者モデルをプロンプトとして埋め込むCEL(Cognitive Architecture Embedded in LLM)である. 結果,LECがCELを大きく上回る性能改善を実現し,言外の意味を踏まえた応答ができた. また,近年の対話型生成AIの急速な発展に鑑みて,今回の成果がすぐに対話型生成AI単独で実現できる可能性も検討した. その上で,自己/他者モデルとの統合が普遍的な研究アプローチとして確立する可能性と,筆者らが考える意図を読むAIの展望について説明する.
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