発表番号G-29
発表タイトル 外見と発話のコンフリト:アンチノミーが召喚するエージェントの知性
筆者氏名・所属 松井 哲也 (大阪工業大学)
谷 伊織 (神戸大学)
笹井 一人 (茨城大学)
アブストラクト 本研究では,「ユーザから知的に感じられる」という性質について,肯定的アンチノミー構造を備えたバーチャルエージェントは,単純な加減算で知性を実装されたエージェントよりもより知的に見えることを実証した. 実験では,「知的な外見+知的な発話」「知的な外見+知的ではない発話」「知的ではない外見+知的な発話」「知的ではない外見」+「知的ではない発話」の4通りのバーチャルエージェントを制作し,ユーザの感じる知的さ・信頼感を測定した. その結果,「知的な外見+知的ではない発話」のエージェントは,「知的な外見+知的な発話」よりもユーザから知的に評価され,信頼されることが明らかになった. すなわち,エージェントの知性は単純な加減算で表現されるものではなく,肯定的アンチノミー構造を備えたバーチャルエージェントにおいてこそ外部から召喚されるものであることが明らかになった.
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