発表番号G-8
発表タイトル ゼロ和ゲームにおける嘘の頻度と競合状況が与える影響
筆者氏名・所属 安井 健太(岐阜大学)
寺田 和憲(岐阜大学)
山田 誠二(国立情報学研究所)
Jonathan Gratch(University of Southern California)
アブストラクト 協力者と裏切り者が混在する非ゼロ和社会において,嘘発見能力は必須である.嘘の認識は相手の事前の発話とその後の行動が一致するか否かを認識することで行われる.狼少年に対する村人のように,相手が嘘をつき続けていれば,信じない(無視する)戦略を取ることで嘘つきに対抗することができる.本研究では,ゲーム前に自分の出す手を宣言する「宣言つきじゃんけん」を用いて,宣言と実際の手の乖離(嘘の割合)がどの程度であれば信じる戦略を採用するかどうかを調査した.また,対人競合ゲーム状況が戦略に与える影響について調査するために,宣言じゃんけんと等価な選択課題を用いて結果の比較を行った.実験によって,嘘の割合が5割を超えると相手の宣言を信用しなくなる傾向にあるが,嘘の割合が高い場合であっても,必ずしも,合理的戦略である,宣言を全く信じない戦略を採用しないことが示された.また,対人競合ゲーム状況では宣言を信じやすくなる傾向が示された.
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