発表番号P-54
発表タイトル 進化計算と強化学習によるスリルのモデル化
筆者氏名・所属 高田 亮介 (東京大学)
坂本 孝丈 (静岡大学)
竹内 勇剛 (静岡大学)
アブストラクト 人はしばしば生得的に危険を察知しつつもあえてその危険を冒し,スリルを楽しむという理知的には矛盾した非合理的ともいえる行動をとることがある.このような快感を伴うリスク行動は,単一の報酬関数に基づく合理性に従った進化計算や強化学習ではそれを適切に説明するモデルの構築は困難である.そこで本研究では,このような報酬要因が相反するリスク行動を求める主体の認知的状態のモデル化を目指す.シミュレーション実験では,ある行動に関して(a)進化的にそれが危険であるという集団探索に基づいた価値と,(b)それが快感を生起させる対象として個体探索によって経験的に学習された価値の相互作用を通して,スリルを楽しむという非合理的な認知過程のモデル化の有効性を示唆する結果を得た.
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